同志社大学人文科学研究所
第21期17研究(2022-24)(代表:王柳蘭)
2023年2月18日 [(対面)同志社大学 寒梅館クローバーホール ]
映画「ワタシタチハニンゲンダ!」上映会+トーク
出 演 (敬称略)
監督:髙賛侑
対談:直井里予
コメント:阿部範之
全体司会:王柳蘭・石井香江
プログラム
15:00~15:05 開会の挨拶
15:05~17:00 第1部 作品の上映
17:00~17:10 休憩
17:10~18:30 第2部 作品と映像について
17:10~17:40 作品に関して(髙賛侑)
17:40~18:00 コメント・質疑応答
18:00~18:30 映像をめぐる対談(髙賛侑+直井里予)
18:30 司会からの閉会の挨拶
報 告
世界中で「異質」なものに対する排除の現象・思想が目立ってきている状況を踏まえ、日本での排除の歴史と現状について知り、考える機会とするために『ワタシタチハニンゲンダ!』 [2022年/日本/114分] を鑑賞する機会を設けた。上映会に続いて同作品の監督髙賛侑氏より、映画制作の経緯などについてご説明いただき、華語圏映画研究者の阿部範之氏から作品に対するコメントをいただいた。その後、この説明やコメントをたたき台に、社会問題に映像でアプローチする、発信することの可能性・課題などについて、世代や考え方を超えた意見交換をするために、髙氏、阿部氏に加えて、ミャンマー難民の映像表象と制作を行う直井里予氏を迎え、トークを行なった。そこで明確になったのは、映像記録という性格を持つ高監督の作品と日常を淡々と捉える直井氏の過去の作品の作風の違いである。事実を捉え、社会問題に関心のない聴衆にも伝える上で、それぞれの作風の持つ強みや弱さなども同時に浮き彫りになった。最後には聴衆も議論に参加し、この論点についての意見が出された。また、出入国管理法の改正の動きが進んでいることを踏まえ、上映運動を国内外で続け、問題を広く周知することの重要性が再度確認された。参加人数は計30人であった。