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同志社大学人文科学研究所
第21期17研究(2022-24)(代表:王柳蘭)
石井 香江 Kae Ishii
ディシプリン 社会学、社会史
研究対象地域 ドイツ・日本
研究テーマ
この研究会では2022年に同志社大学グローバル地域文化学部で開設したグローバル地域文化学の実践5(群馬県館林に居住するムスリム女性たちと「やさしい日本語」を通じて交流し、レシピを作成する)の運営をしながら、学生と私自身の「境界」の捉え方がどのように変化あるいは変化しなかったか、そのプロセスについて参与観察を通して分析・考察する。
ボーダー(境界)について一言
身近な生活の中に大小様々なボーダー(境界)が存在する。国境はもちろんジェンダー・社会階層・エスニシティが、差異化の指標として人々を時に区別ないし分断する。区別は便宜的な理由によりつけられる場合が多く、問題性を感じる人が少ないどころか、その「特性」と称して称揚する人さえいる。しかしそれが一度政治性を帯びると分断に至り、各種の操作の対象になることが、近現代のドイツ史を振り返るだけでも明確となる。そういう背景で、私自身は現代社会でも歴史の中でも、ボーダー(境界)が強調される際に常に慎重になろうと努め、その目的やプロセスを意識的に探ろうとしてきた。
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